サウジアラビア統計局（GASTAT）が最近発表した2023年第4四半期の國際貿易概況によると、サウジアラビア全體の商品輸出額は前年同期比14.4％減の2979億リヤルとなった。この減少は、主に石油輸出の減少によるもので、石油輸出は前年同期比17.8％減の2268億リヤルとなった。非石油輸出（再輸出を含む）は前年同期比1.2％の微減にとどまり711億リヤルであったが、再輸出額は42.1％の大幅な増加を示した。

輸入に関しては、サウジアラビアの商品輸入額は2.8％増加して2014億リヤルとなり、サウジアラビア國內市場の需要の持続的な成長を示している。この成長は、世界経済環境が不確実な狀況下において、サウジアラビア経済にとってポジティブなシグナルと言える。

貿易相手國に関しては、中國がサウジアラビアにとって最も重要な貿易相手國としての地位を維持している。2023年第4四半期、サウジアラビアの中國への輸出額は502億リヤルに達し、サウジアラビアの輸出総額の16.9％を占めた。日本とインドは、それぞれ336億リヤル（11.3％）と291億リヤル（9.8％）の輸出額で2位と3位となった。このデータは、サウジアラビアとアジア市場の緊密な関係、そしてアジア市場がサウジアラビアの輸出にとって重要であることを反映している。

輸入貿易においても、中國はサウジアラビア最大の供給國であり、サウジアラビアの中國からの輸入額は443億リヤルに達し、サウジアラビアの輸入総額の22％を占めた。米國とUAEがこれに続き、輸入額はそれぞれ193億リヤル（9.6％）と144億リヤル（7.1％）であった。このデータは、中國がサウジアラビアの輸入市場において重要な役割を果たしていること、そしてサウジアラビア経済が多様な國際サプライチェーンに依存していることを浮き彫りにしている。

サウジアラビアの貿易概況は、世界エネルギー市場の変動が、特に石油輸出に大きな影響を與えていることを示している。同時に、非石油輸出分野の微減と再輸出の増加は、サウジアラビアが経済と輸出構造の多角化に努め、単一資源への依存を減らそうとしていることを示している。

サウジアラビア政府と企業は、國際エネルギー市場の課題と世界経済の変化に直面して、新たな成長ポイントと市場機會を探し続ける必要がある。同時に、主要貿易相手國との継続的な協力は、その経済成長と國際貿易における地位の維持に重要な役割を果たすだろう。「ビジョン2030」戦略の更なる実施に伴い、サウジアラビアが今後、よりバランスのとれた持続可能な経済発展モデルを実現することを期待している。