パナマの『スター』ウェブサイトの報道によると、2000年以降、中國とこの地域の二國間貿易額は、わずか140億ドル強から2022年には約5000億ドルに急増し、驚異的な35倍の伸びを示した。この伸びにより、中國は長年にわたりこの地域の第2位の貿易相手國となっている。
國連ラテンアメリカ?カリブ経済委員會(ラカ経委)が最近発表した『2023年ラテンアメリカ?カリブ地域國際貿易見通し』の年次報告書では、ラテンアメリカ?カリブ地域が中國の対外貿易における重要性を増しており、中國の輸入総額における割合が米國を上回っていることが指摘されている。
この報告書では、2023年、世界的な需要減退、原材料価格の下落、貿易と地政學の密接な関係という背景の下で、この地域が直面する複雑な貿易情勢について考察している。また、ラテンアメリカ?カリブ地域と中國との貿易関係のここ數十年の概要もまとめられている。
この報告書では、ラテンアメリカ?カリブ地域と中國間の貿易が明確な産業構造を有していることを詳細に説明している。2022年、ラテンアメリカ?カリブ地域の輸出の95%は原材料と天然資源をベースとした製品であり、中國からの貨物の88%は低?中?高技術製品であった。
ラテンアメリカ?カリブ地域では、チリ(2006年から発効)、ペルー(2010年から発効)、コスタリカ(2011年から発効)の3ヶ國で、中國との自由貿易協定が発効して10年以上経過している。最近、ラカ経委は、中國との貿易関係を深めるために、このような協定を締結することに対するこの地域の関心が再び高まっていることを発見した。例えば、エクアドルとニカラグアは2023年にそれぞれ中國と自由貿易協定を締結し、ホンジュラスも2023年7月に中國との自由貿易協定交渉を開始した。
この報告書では、中國とラテンアメリカ間の貿易が並外れた活力を示しており、特に2000年から2011年にかけての中國経済の著しい成長が、原材料価格の高騰をもたらすスーパーサイクルを促進し、ラテンアメリカ?カリブ地域の多くがその恩恵を受けていたことが強調されている。
ラカ経委は、中國の都市化と中産階級の拡大に伴い、安全で多様化された高品質な食品への需要が増加しており、ラテンアメリカ?カリブ地域は豊富な自然資源と水資源を有しているため、大きな機會があるとみている。この地域は、栄養価が高く、安全で高品質な食品を中國に供給するために必要な比較優位性を備えている。